眠り姫

  • 作詞:bagband
  • 作曲:bagband
  • 編曲:bagband
2017年2月13日(月曜日)晴れ
眠り姫のうた

満員電車 月曜の朝
すぐ目に入る その人は
長いまつげと整った眉
白い頬とのコントラスト

沈んだ色した通勤服の間から
のぞく顔
疲れてるようには見えなくて

眠っている

見つめているうち
ふと目を開けそうな気がする
その畏れ 知らぬままで

ただ彼女は眠る 眠る

駅に着くたび 押し入ってくる
鳴き声 匂い 肌触り
耐えきれなくてそのまま視線
斜め下へと追いやった

怯えていない 怒っていない
悲しんでるわけでもない
苦しんだりしていない
どこまでも ありのまま

そこには何かがあるのか
まったく解らなくて
でもきっと 何もなくて

ただ彼女は眠る 眠る

吊革にしがみついて
煤けた気持ち抱えた
そんな動物たちに囲まれ
目を引く美しい人

華やぐ言葉の紙切れが踊る車内
のぞく顔
見たくないもの あるわけじゃないようで

眠っている

目が合う そのとき
壊れてしまうくらい仄かな
輝きを放つように

ただ彼女は眠る 眠る

お化粧しない スマホ見ない
寄りかかるわけでもない
うつむいたりしていない
前を向き 目を瞑る

何かを思っているのは
周りの動物たち
どこかに運ばれていく

ただ彼女は眠る 眠る

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